トヨタプリウスとホンダ・インサイトのEDLC効果
トヨタ・プリウス + EDLC6506バッテリーレス装着燃費試験
現行プリウスの走行試験を行いました。
【試験車】
ROSSAM EDLC プリウス走行テスト 2010年式
排気量1800cc
プリウス・ハイブリッド
高速道路走行試験
府中⇔川越往復走行による実走行テスト
走行はオートクルーズにて88kmに固定しました。(デジタルメーターの表示誤差+8km)したがっ
て正確には80Km/h定値走行テストです。
純正バッテリー装着燃費
純正バッテリーでの燃費
燃費 25.6km/L
平均時速78km/h
純正バッテリー + EDLC6505装着燃費
純正バッテリー + EDLC6506の燃費
燃費 25.7km/L
平均時速78km/h
改善値  0.3%
EDLC6506走行
EDLCバッテリーレス走行の燃費
燃費 26.2Km/L
平均時速 82km/h
改善値  2%


総評

【プリウス燃費】
従来からプリウスはバッテリーが弱ると燃費が悪くなるという噂がありますが、今回の試験車は新車に近い車でかなりバッテリーコンディションもよくEDLC6506を並列装着しただけでは、ほとんど改善結果は認められませんでした。
純正バッテリーを使用しないEDLCだけの単独走行では、2%の改善が認められましたが、通常のガソリンエンジン車と比べて効果は数分の一となることが認められました。これらの原因としては以下のことが予想されます。

【バッテリーとEDLCを並列にした場合】
  発電機はミッションに内蔵されていますが、これはモーター走行用の回生バッテリーに充電後、DCコンバーターを経て12Vバッテリーに充電されます。その為に従来の自動車のようにオルタネーターの磁気抵抗軽減作用が発揮されないため燃費は良くならないと考えられます。バッテリーとの並列では僅か0.3%の改善しかありませんが、これはバッテリーのほうに電力を奪われ電力が平滑化してしまうために改善効果が低下する事、および、もともとプリウスのDCコンバンターが安定した電力を補うためと推察できます。

プリウスの場合はDCコンバーターの制御が異なる為、燃費に及ぼすバッテリーへの充電負荷の効果は僅かであることが判明しました。ただし、12Vバッテリーが寿命に近い場合などはDCコンバーターがフルに働き燃費の悪化が予想されますので、EDLCを装着していたほうが燃費が良くなる場合があると考えられます。

【EDLC単体走行の場合】
  EDLC単体での走行は、従来バッテリーより100倍近く入出力効率が良い為に2%の改善が認められましたが、もともとコンバーターから電力が供給されている為、そのコンバータの性能を最大に引き出したものと思われます。但し、効率の悪い一般自動車よりは改善効果が少ないという結果に至りました。

【現行プリウスと疾るんですので相性は?】
 DCコンバーターがある為、バッテリーの充電負荷はシステム側に殆ど影響を与えないことが判明しましたが、2%燃費を改善する為のEDLCの費用効果を考えると、今回テストしたようなEDLC6506のような高価なキャパシターでは、対費用効果は得られません。しかし、DCコンバータなどが出すオーディオのノイズ除去、レスポンスの向上を得ることだけを考えれば、F2100〜F4250を装着することが一番コストパフォマンスの優れた選択になりそうです。

【当社のプリウスへの今後の開発予定と取り組み】
今回のテストを踏まえて、やはり最大の性能を発揮する為には、リチウム側に直接EDLCを装着すればかなりの改善が予想されます。リチウム電池の寿命延命と高速充放電するEDLCの組み合わせは燃費面でも期待できるものと思われますので、今後試作品でのテストを行いたい考えです。

【オーディオ】
オーディオ・電装類については、著しい改善効果を発揮し、低音から高音までクリアーでノイズのない音を再現します。

【ホンダ・インサイトとプリウスの燃費比較】
  常にエンジンを駆動しているホンダのインサイトでは15%〜20%の改善結果が証明されています。この場合、12Vバッテリーを小さくし、EDLCの容量を上るほど燃費が良くなることが確認されております。



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