バッテリーとオルタネーターの役割って?
バッテリーの一番大事な役割はエンジンを駆けることです。一度エンジンが駆かってしまえば、走行中の電力の殆どはオルタネータでまかなわれますが、電力が不足したときバッテリーが不足した電力を補う役割を果たします。

しかし、バッテリーには重大な物理的欠点があります。それは充電効率が悪いということです。基本的には使用分の使用電力を元戻す為にはその数十倍の時間が掛かります。バッテリーは化学反応であるため充電に長い時間を要します。

又、充電量が80%を超えると充電スピードが遅くなりガッシングが発生します。ガッシング状態では化学反応が盛んになり気泡が発生しバッテリー本体が発熱し充電が遅くなります。
自動車のバッテリーは常にこの状態で無駄な発電をしながら走っていますが、例として挙げれば、100Aのオルタネーターの車はおおよそ、その70%の容量のセルモーターが付いています。

最近の自動車は約1秒でエンジンが始動できますが、バッテリーに使用分の充電を補う為には理論的には0.7秒で完了できるはずですが、実際には化学バッテリーでは数分の時間を要してしまいます。

又走行中は様々な電装品が常に電力を要求しますのでバッテリーは常にこの充電効率の悪さと過充電にさらされ、オルタネーターによる馬力の損失の大きな要素となっていました。

そこで馬力が300psある車でも、実は普段は数十馬力で走っている状態が殆どだという点に注目しました。なぜなら発電機の負荷抵抗が僅か数馬力減るだけで、走行馬力に対して大きなウェイトがあるからです。

車の走行抵抗は最大で加速中の約1/10程度になります。つまり300psの自動車でも一旦速度が安定すれば30ps程度で走っていることになります。
  30ps-オルタネータの負荷馬力=実走行馬力(燃費走行値)


自動車は加速している時間と、信号などで停止している時間は少なく、走行中の時間で大半が占められていますが、これらの全ての時間においてオルタネーターの負荷を減らすことが重要であると考えました。


自動車の実馬力

それでは、実際に車の慣性走行中の馬力を計算してみるとこうなります。
国産最強といわれる日産のGT-R 485ps(357kw)車重1740kgと軽自動車のコペン 64ps(47kw)車重830kgを比較してみましょう。
時速 ニッサンスカイライン
「GT-R」485ps、1740kg
ダイハツ
「コペン」64ps、830kg
20km 1.94ps 0.99ps
40km 4.67ps 2.78ps
80km 15.75ps 11.97ps
100km 25.68ps 20.97ps
120km 39.62ps 33.96ps
140km 58.36ps 51.75ps
150km 67.68ps 62.70ps
180km 113.44ps -
250km 282.97ps -
300km 477.67ps -
この計算で平坦地におけるGT-Rの最高速度は300キロ、コペンは150キロを僅かに超えたあたりがエンジンの限界であることが分かります。大きな車も小さな車も、実は殆ど同じ馬力で走行できることを証明しています。何が燃費に悪いのかといえば、一番は加速の燃費の悪さだというのは明らかです。

いかがですか?、驚かれましたか?
つまり一番走行時間が長い一定速度で走行中の燃費は、オルタネーターの負荷損失がわずか数馬力変化しただけでも大きく燃費が改善されます。加速中の燃費は、燃焼効率を上げれば改善しますが、その相乗効果によって燃費を改善しようというのがROSSAMの考えたPDBコントロールという概念です。
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